ビジネスを通じて環境・社会問題の解決を目指す社会起業家(ソーシャルアントレプレナー)。日本でもよく知られているボディショップ(ナチュラルケア用品)のアニタ・ロディックやベン&ジェリー(アイスクリーム)のベン・コーヘンらを先駆者とする高い問題意識を持った起業家たちがここ10年ぐらいで育った一方で、サラリーマンの間でも仕事をできる限り自分の価値観に近づけるべくキャリアチェンジする人が増えている。そんな、働き方や仕事に対する人々の意識変化の潮流をうまくとらえたユニークなビジネスマガジン
「worthwhile」が創刊した。

ビジネス雑誌と言うと、大半は何かの仕事を「どううまくこなすか」とか、何かの商品を「どう売るか」そして「どう儲けるか」という点を切り口にしているものが多い。しかし、worthwhileはこうしたこと以前に「その仕事で、その働き方で本当にいいの?」と問いかける。
なぜ、そんな問いかけが必要なのか。ウォールストリートジャーナル記者としてビジネスの最前線に触れてきた共同編集長のアニタ・シャープ氏は、創刊メッセージで高らかと宣言している。「その人が誰かを語る上で仕事が大きな要素だということは小学校1年生でも分かることだし、私たちは生まれてきたからには自分よりも大きな何かを残したいと願っているはず。でも、そんな小さな私たちの願いは既存のメディアでは完全に見落とされてきた。私たちはその暗闇に光を当てたい」。
創刊号の特集記事は、ずばり”love your work life”。1970年代にカリフォルニア州バークレーに地元産オーガニック素材を使ったレストランを開業したオーガニック界のカリスマ、アリス・ウォータース氏ら社会起業家のパイオニアから、途上国の子どもたちに本を無償で送るNGOを始めた元マイクロソフト社員(男性)や、貧困層に安価な薬を提供する米国初の非営利製薬会社を創業した元大手製薬会社研究職(女性)といったサラリーマンから転じた新米社会起業家たちまで、「仕事と人生をこよなく愛する」人たちのパーソナルストーリーが満載だった。
ここで紹介されている人たちに共通するのは、「社会性に富んでいる」事業に「本人が一番楽しみ」ながら取り組み、人生の全てを賭けて突き進んでいることだ。worthwhileのモットーは、“work with purpose, passion and profit”−。人生を賭けるに値する仕事をしながら、充実した人生を送りたいと願うすべての人にお勧めできるその名も「worthwhile」。第二号が発売されたので、また買いに行くとしよう。
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