FC2ブログ
 先週末、まだ肌寒いニューヨークからもう常夏のようなニューオリンズに出かけてきた。ニューオリンズ初訪問の私は、スパイスの効いたケイジャン料理を堪能しながらジャズの調べに酔いしれる“異文化体験”を期待して出かけたのだが、滞在しているうちに「この街はどこかに似ている」と感じずにはいられなくなった。何とも言えない懐かしさを感じるこの街、実は私がこよなく愛する沖縄に良く似ているのだ。なぜかと言うと…。

ニューオリンズ


【食文化:げてもの&スパイシー】
 ニューオリンズは、カナダからのフランス系移民の子孫(ケイジャン)と西インド諸島や中南米を経て移住してきたフランス・スペイン系移民の子孫(クレオール)、そして先住民インディアンが暮らしてきた街。3つの文化が融合した不思議な魅力は、ケイジャン料理と呼ばれる地元料理に最も良く表れている。
 代表的なのが、ガンボと呼ばれるオクラの入ったトマトスープ。これにはだしも兼ねてカキやエビなどの魚介類も入っているのだが、ここに何とザリガニやワニの肉も入ることがある!でも、心配することなかれ。沖縄で食べるイラブー(ウミヘビ)汁のように、意外にさっぱりとしていて美味しい。スープと言えば、タートル(亀)スープもあった。でも、これも大丈夫。臭みを消すために添えられているラム酒をかけて食べると、さらに美味しい。このほかにも、鶏肉だしとトマトソース味のジャンバラヤと呼ばれる炊き込みご飯や、豆のペーストがかかったご飯などがおなじみだ。
 これらのケイジャン料理に欠かせないのがスパイス。粉末やペーストの形で卓上に用意されていて、とにかく何にでもかける。沖縄そばのお供、こーれーぐーす(唐辛子を泡盛にひたしたもの)みたいに。さらに、デザートにはベニエと呼ばれる粉砂糖がかかった揚げドーナツがある。さながら、ニューオリンズ版「さーたーあんだぎー」。ニューオリンズと沖縄、結構似てないだろうか。

【自然:恵みの湿地】
 ニューオリンズの中心から車で1時間ほど走ると、ミシシッピ川河口の広大な湿地帯にたどり着く。ケイジャン料理に欠かせない魚介類が採れる恵みの地でもあるこの一帯をボートに乗りながらめぐるswamp tourは、ニューオリンズ観光のハイライトの一つだ。湿地帯の奥深くまで分け入りながら、カヌーを必死で漕ぎながら巡った西表島のマングローブの森を思い出さずにはいられなかった。
 この一帯も西表島同様、エンジン音を轟かせる大型ボートのツアーによる環境への影響を考慮してか、手漕ぎボートで行くエコツアーと銘打ったツアーが沢山あった。

【言葉:見直される?方言】
 私たちが参加したswamp tourガイドのノラさん(53)は、この一帯で生まれ育ったケイジャン。祖父母はケイジャンフレンチしか話さず、両親は英語と両方を話すが、彼の世代になるとほとんどケイジャンフレンチを話すことができないという。それもそのはず。ケイジャンフレンチは長い間、学校で教えられることが禁じられていた。しかし、90年代前半にケイジャンフレンチ・英語辞典が地元の牧師の手で初めて編纂され、現在では学校でケイジャンフレンチの授業が行われている。一時は話すことが恥ずべきこととされた方言が見直されているのも、沖縄の状況に良く似ている。

 とまあ、こんな具合だ。ケイジャン、クレオール、インディアンの文化が溶け合うチャンプルーな魅力満点のニューオリンズ。沖縄好きの方には、特におすすめです!機会があったら、私もぜひもう一度訪れてみたい。
スポンサーサイト




Powered by FC2 Blog