今日は、アメリカ公民権運動のリーダーMartin Luther King Jr.牧師誕生日の祝日。そこで、近所なのにあまりゆっくり行っていなかったハーレムの歴史を辿る*ウォーキングガイドツアーに行ってみた。

ハーレムは元々、オランダやドイツなどの白人移民が住んでいたところに黒人移民が流入して形作られたコミュニティーだ。20世紀初頭に黒人が流入してくるきっかけをつくった集合住宅、才能ある黒人音楽家のクラシック演奏をレコーディングしていたレコード会社の跡地(当時、黒人が演奏するクラシック音楽のレコーディングを引き受けるレーベルは皆無だった)、1990年代のハーレム再生を住宅プログラムへの資金援助などを通じてリードしてきた、地元で最も影響力の強い教会の一つAbyssinian Baptist Churchなど、通り一遍の旅行ガイドであれば一切載っていない場所をめぐる約2時間。終日氷点下という冷凍庫の中を歩くのはかなりきつかったが、「ハーレムの歴史は黒人の公民権運動だけではなく、その前からもその後も多様性を持って脈々と続いているということを知ってもらいたい」と話してくれたガイド役のお兄さんのお陰で、一味違ったハーレムの一端に触れることができた。
キング牧師の“I have a dream. I have a dream that one day this nation will rise up and live out the true meaning of its creed.”の名演説から40年余。64年の公民権法成立以降、黒人をはじめとするアメリカのマイノリティーの生活や社会的地位は確かに向上した。しかし現実には、例えば年間世帯収入が1万ドル以下の貧困層の割合はハーレムでは約33%と、いまだにニューヨーク市全体の平均(約18%)をかなり上回っている。90年代の再開発によって安価で清潔な集合住宅が飛躍的に増えたものの、それに伴って一帯の不動産価格が高騰し、ハーレムを去らなければならない人々も数多いと聞く。こうした階層の人々は、ハーレムのさらに東に広がるイーストハーレムに移り、人種別のコミュニティーを形成している。キング牧師の夢だった「人種間の融合」は果たして達成されたか−。キング牧師は、天国で夢の続きを見ているに違いない。
*ニューヨーク市内の大学で歴史学を学ぶ修士以上の学生が案内してくれるウォーキングツアー。ハーレム以外にもマンハッタンを中心にニューヨーク市内各地でツアーを催している。英語OKの人はぜひお試しを。
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こちら↓のウォール街ウォーキングツアーもなかなかおすすめ。うれしいことに無料です。 http://www.downtownny.com/default.aspx?sid=48